子宮内膜症のはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、以下のような要因が考えられています。
- 逆行性月経
月経血が卵管を通って腹腔内に逆流し、子宮内膜の細胞が腹膜などに付着・増殖する説。 - 免疫異常
通常は排除されるはずの内膜細胞を、免疫が適切に処理できず増殖してしまう。 - ホルモンの影響
特にエストロゲン(女性ホルモン)が子宮内膜症の増殖に関与している。 - 遺伝的要因
家族に子宮内膜症の人がいるとリスクが上がると言われている。
■ 検査方法
- 問診・内診
月経痛の程度や月経周期、性交痛の有無、排便痛などを確認します。内診では子宮や卵巣、直腸の硬さやしこりを調べます。 - 経腟超音波検査
卵巣チョコレート嚢胞(内膜症による卵巣嚢胞)が見つかることがあります。 - MRI検査
子宮や卵巣の詳細な状態を把握するのに有効。 - 腹腔鏡検査(確定診断)
実際にお腹の中をカメラで見て、病変を確認・切除することもあります。これが唯一の確定診断です。
■ 主な症状
- 月経痛(強い・年々ひどくなる)
- 性交痛
- 排便痛・排尿痛(特に月経時)
- 慢性骨盤痛
- 不妊症
- 過多月経(出血が多い)
- 月経以外の下腹部痛
※無症状の人もいるので注意が必要です。
■ 治療法
【薬物療法】(症状のコントロールが目的)
- 鎮痛薬(NSAIDs)
痛みを抑える目的。根本治療ではない。 - 低用量ピル(LEP製剤)
排卵を抑えて子宮内膜の増殖を防ぎ、月経を軽くします。 - GnRHアゴニスト
一時的に閉経状態を作り出し、エストロゲンの分泌を抑える。 - ジエノゲスト(黄体ホルモン)
子宮内膜症の進行を抑える目的で長期間服用可能。
【手術療法】
- 腹腔鏡手術
内膜症の病変を切除したり、卵巣チョコレート嚢胞を摘出します。不妊の改善にも有効です。 - 子宮・卵巣摘出(重症例)
他の治療が無効な場合、閉経近い年齢の女性に行うこともあります。
■ まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | 逆行性月経・免疫異常・ホルモン・遺伝 |
| 検査 | 問診・内診・超音波・MRI・腹腔鏡 |
| 症状 | 月経痛・性交痛・排便痛・不妊など |
| 治療 | 鎮痛薬・ホルモン療法・手術 |