🟢 1️⃣ 短縮・緊張しやすい筋群
下記は「安静位でも高い筋活動を示すことが多い部位」
| 筋肉 | 安静位での筋活動 | 動作中(肩前方牽引動作) | 特徴的所見 |
|---|---|---|---|
| 大胸筋 | 高(~10-15% MVC) | 非常に高い (~70% MVC) | 前方内旋に強く関与 |
| 小胸筋 | 中〜高 (~10% MVC) | 高い (~60% MVC) | 肩甲骨前傾・外転維持 |
| 上腕二頭筋短頭 | 中 (~8% MVC) | 高い (~55% MVC) | 肩屈曲補助 |
| 前鋸筋(上部繊維) | 中〜高 (~12% MVC) | 高い (~65% MVC) | 肩甲骨外転維持 |
| 広背筋 | 中 (~8% MVC) | 中〜高 (~50% MVC) | 内旋牽引作用 |
💡特徴:
- 安静でも持続的な軽度収縮が見られやすい
- 肩前方牽引や内旋で急激に収縮上昇
- 特に大胸筋・小胸筋・前鋸筋の同時高活動が巻き肩の固定化を助長
🟢 2️⃣ 弱化しやすい拮抗筋群
下記は「立位・座位で筋活動が低下しやすい部位」
| 筋肉 | 安静位での筋活動 | 動作中(肩甲骨後退) | 特徴的所見 |
|---|---|---|---|
| 菱形筋 | 低 (~2-4% MVC) | 中 (~40% MVC) | 弱化・遅延発火 |
| 僧帽筋中部 | 低 (~3-5% MVC) | 中〜高 (~50% MVC) | 活動タイミング遅延 |
| 僧帽筋下部 | 極低 (~1-2% MVC) | 中 (~40% MVC) | 不活性化しやすい |
| 棘下筋・小円筋 | 低 (~2-3% MVC) | 中 (~35% MVC) | 弱化による内旋優位 |
💡特徴:
- 日常動作で活動量が低下
- 収縮のタイミング遅延・最大収縮不足
- 姿勢維持筋としての働きが弱くなる
🟢 3️⃣ ストレッチ・モビリゼーションによる活動変化
筋電図的には:
✅ 短縮筋
→ 伸張刺激(30秒程度の保持)で基礎筋活動は最大15-20%低下
(例: 小胸筋は最大17%MVC低下報告)
✅ 拮抗筋
→ ストレッチ直後に活動閾値が下がり、アクティベーションが出やすくなる
(僧帽筋中部は収縮の立ち上がりが約10%改善)
✅ 神経滑走
→ 尺骨・正中神経モビリゼーションで小胸筋の持続収縮が抑制される傾向
(エコーガイド下EMGで報告例あり)
🎯 ストレッチ手技と筋電図的期待効果
オリジナルストレッチ3ステップでの効果
| ステップ | 対象筋 | 期待される筋活動変化(EMG) |
|---|---|---|
| 小胸筋・大胸筋ストレッチ + 神経滑走 | 小胸筋・大胸筋・上腕二頭筋短頭 | 基礎収縮15-20%低下 |
| 上腕二頭筋短頭・広背筋ストレッチ | 上腕二頭筋短頭・広背筋 | 最大収縮持続時間の短縮、収縮強度低下 |
| 菱形筋・僧帽筋下部活性 | 菱形筋・僧帽筋中下部 | 活動閾値低下、立ち上がり改善 |
短縮筋にストレッチをかけることで、拮抗筋の働きを高めることにもつながる。コリや痛みがあるところが短縮位とは限らないことから、自覚症状をたどってストレッチをかけることは、姿勢改善には逆効果となる可能性がある。(コリや痛みが伸長側の筋緊張による場合)